イタリア旅行6日目。ヴェネツィアで4泊してから、次の宿泊地リーヴァへ移動
する途中で、ヴェローナの町に立ち寄った。
いつものように、グループから一人離れて、裏通りをあるいていると、思いが
けず絵に描きたいと思う所に遭遇する。この時も偶然に見つけたという感じだ。
そこは、ヴェローナのメインストリート
から、一つ裏道に入ったところで、ふと、
行く手を見ると、赤い飾り窓が目に入ってきた。その色に引き寄せられるように
路地にはいっていくと、小さなホテルの前に出た。玄関のあたりで接客していた
のがこのホテルのオーナーのようで、スケッチしている私のそばに来て、何やら
話しかけてくる。
片言のイタリア語で話してから、オーナーが中に入ったので、スケッチに集中し
一気に下書きをかきあげた。午後の日差しが斜め上から射していて、上り坂
の建物を明るく照らしている。その色と飾り窓の色とが呼応しているようで、何か
楽しい気分になってきた。

今回のイタリア旅行では、特に色彩自分の興味が引きつけられるようで、
どの場所でも、鮮やかな色のコントラストばかりが目に飛び込んでくるような
気がした。それが、いつものスケッチ旅行とは何か違っていたところだが、この
場所で描いていた時も、その事を考えていた。







2008.10.10.  F6
ワットマン水彩紙
ペン 透明水彩

(ヴェローナの路地裏U)

赤い飾り窓のあるホテル