雨上がりの朝、小春日和というのは、こういう天気をいうのだろう。
天気に誘われて、出かけてみた。利用しようとした私鉄が、あいにくの事故
で動いていない。かろうじて来た電車に乗り換えて、着いたのが「鷹の台」
という駅。
近くを、東京の水道だった「玉川上水」が流れている。遊歩道を西に歩いて
いくと、雑木林があった。中に入ってみると、手付かずの自然が残っていた
ような感じで、百数十年前に戻ったかような気持ちにさせられた。

近道になっているのか、時たま、人が行過ぎるが、あとは、静かな時間が
流れていく。逆光に輝くケヤキの梢。落ち葉に影を落とす日差し。武蔵野の
面影に浸りながら、雑木林を後にして、散歩を続ける。




 04.Dec.2009   SM
 ミューズ SKETCH B5  
レタリングペン  透明水彩

雑木林の秋