ヴェネツィア4日目は、朝から霧がかかっていて曇り空の天気だった。サン・マルコ広場の
船着場から水上バス(ヴァポレット)に乗って、リアルト橋を目指した。案の定、橋は霧の中
に包まれていて、その全容は見えず、大運河(カナル・グランデ)の水面も定かでないほど
だった。
ワインの岸辺を歩きながら、細い路地を巡って、古の隊商宿の面影をたのしんだ。一回り
してから、リアルト市場の面影を残す、サンジャコモ教会の辺りから、魚市場を周辺を散策
した。朝早くから、野菜や果物を売る市が立っていて、大勢の買い物客で賑わっていた。隣
にある魚市場でも、近海の海で取れた海産物が所狭しと並べられていて、見たことも無い
ような魚介類の姿を目にした。価格も比較的安いように思う。きちんとした身なりをして地元
の人たちが店の主と談笑しながら買っていく姿を眼にした。
この辺りは、イスラームからの物品も陸揚げされて取引されていた歴史もあり、活気と猥雑
さの中に人々の
エネルギーを感じさせるものが残っているように思う。

リアルト魚市場裏の運河

   2008.10.09.   F8   
オリオン・ソフトウーブ水彩紙
   ペン   透明水彩