先ほどと(ピアッツァ・アルメリーナ3)同じ場所で,南側に
向きを変えて描いたもの。スケッチをしていて,よく思うの
だが,絵になる場所というものが決まっているわけではない
なと,このごろ,納得がいくようになった。
後ろ側を振り返ってみるだけで,今まで見ていたものとは
全然雰囲気の違う風景が広がっているのだから。よく考え
てみれば,当たり前のことだが,なかなかその事に気づかな
いで来た。
外国の風景を目の当たりにすれば,日本のそれとの違いに
感激して,どんなものを見ても新鮮に見える。しかし,外国
の風景,それも,こんなところでは,誰も絵を描かないだろう
というような場所で描き始めると,以外に楽しくなって来るこ
とが多い。
この時も,まったく同じで,,同じ場所で,ほとんど動かずに,
体の向きを変えるだけで,何枚ものスケッチをすることがで
きた。そうやってみると,「絵になる場所」というものが,特別
に或るわけではなくて,自分が立っているところから見えるも
のすべてが絵の対象になるのだと思う。



ピアッツァ・アルメリーナの午後 4

20.Apr.2011-10.Aug.2011
 P6  ダーマートグラフ
  画用紙  透明水彩