マルチェヅィーネは、港から城跡に向けて坂になっている。
港の辺りを暫らく散策してから、坂道を登っていくと自然に城跡にでる。
石畳の道を歩いていくと急に視界が開けて、城門のあたりに行き着く。
今では、博物館や小さな美術館になっている施設の入り口がそこにある。
入場券を買って、いちばん上まで上りきると、城砦の石垣の下に広々と
したガルダ湖が広がって見える。幾艘かのヨットが滑るように湖面を過
ぎていく。
避暑地として人気を集めている理由が分かるような気がする。南仏や南
イタリアまでは遠すぎて足を伸ばせない旅行客にとっては、格好の場所に
なっているのかもしれない。三々五々、坂道を登っていく人たちの風景を
描いてみた。


2008.10.12.  P6
 ダーマトグラフ
   透明水彩

マルチェヅィーネの街並み