チェファルーの朝

シチリアのチェファルー(Cefalu)から,次の宿泊地に向かう朝,
食事の前に町の中を散策しながら描いた1枚。
前を通るたびに気になっていた場所で,幸い,人通りも少なく落
ち着いて描くことができた。
シチリアに限らないが,ヨーロッパの街を歩いていると,道と店
の敷地との境が分からないときがある。道が客商売をする店の
一部に使われていることが多い。道だけでなく,広場のような公
共性の高い?と思れる場所でも同じで,レストランの椅子やテー
ブルが堂々と並べられている。
道や広場を人や車が通れて,店も商売に利用できる。お互いが
共に成り立つ暮らしが自然にできているところが羨ましい。
小さな町のことで,お互いが顔見知りで,昔からの知り合い。そん
な環境が,長い間に馴染むような仕組みを作ってきたのだろう。
この場所も,そんな街の一角だ。




 20.Apr.2011-06.July.2011
   P6   画用紙
ダーマートグラフ  透明水彩